2008年8月1日金曜日

悲しきわが地球








水の惑星地球、そのうち97.5%までが海水であり、残りの淡水も2.5%は極部の氷河。その氷河も地球の温暖化による縮小が進んでいる。人間がすぐに生活用水として利用できる水は、全体のわずか0.01%で、地球上で偏在している。一方、人為的な森林伐採すなわち農地や牧場への転換、商業伐採、薪炭採取、焼畑などで地球の砂漠化は年々進み、水資源の枯渇に拍車をかけている。
これら砂漠化の要因の9割は人間の仕業で1割は自然の仕業であると、UNEP
は警告している。





2008年時点での人口が66億人。この数字は、2025年には80億人にまで増えるであろうといわれている。その中で8億5千万人が飢餓に苦しんでいるという。その多くが発展途上国である。日本は世界一の食糧輸入国であるが、小麦1キロの生産につき1トンの水が必要とされる。牛肉1キロの生産につき7キロの小麦が必要とされているため、我々は肉1キロを食べるために、海外から7トンもの水を輸入しているということになっている。






いまエネルギー、食糧、水といった3大資源が、それぞれ難局に向かっている。
水の濫用が日本人に、そして地球全体にどのような影響を及ぼすのであろうか? その豊かな流れで4000年ものあいだ穀倉地帯を潤してきた黄河も、15年ほど前か ら海まで河の水が届かなくなってしまう「断流」という異常事態に直面している。
日本が輸入穀物の8割以上を依存しているアメリカも、実際は農業用水の深刻な不 足に頭を痛めている。供給元の地下水の保水量が何十年か先の枯渇に左右される状況だ。日本も食糧需給率を上げるため、空洞化した農地をどんどん活性化し、農業復活に政策転換していかないと、ヤバイことになりそうだ。
TVでは大食いを賞賛するようなものや、グルメ番組がやたらと多いが、他力本願の飽食の時代に浮かれていると、その先に待っているのは飢餓地獄である。やがて人類の未来図はエネルギー、食糧、水の奪い合いになるであろう。

今先物投資の対象になっている資源は価格暴騰の潜在性を露呈している、原油や穀物の相場が、行き場を失ったオイルマネーやヘッジファンドの投機マネーによって先物相場を吊り上げており、その先に待っているのは水の先物であろう。まさに水相場だ。


そんな中、世界各国で原油値上げによる窮状を訴える運動が漁民や運送業者の間でわき上がっている。まさに世界中が悲鳴を上げている。
市場経済のもと実勢経済から解離したマネー経済がまたもやバブルを膨らませているが、バブルは必ずはじける運命にあり、後に来るのは相場の暴落である。アメリカのサブプライムローン破綻に端を発した金融危機は、やがて未曾有の世界大恐慌へとステージを変えていくのだろうか?それもアメリカの金融政策の舵取りにかかっており、舵取りを間違えると、ドルに支えられていた世界経済の基軸の崩壊が始まり、アメリカ中心の政治経済の脱却からやがて世界の多極化が進んで行くだろう。

その時アメリカどべったりの日本の経済に与える影響は計り知れない。

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