2011年12月17日土曜日

病んだ中国


最近の中国黄海、渤海沿岸部衛星写真を見ると、沿岸部付近の水質汚染と砂漠化が進んでいることが確認できる。水質汚染は、海だけではなく河川でも進んでおり、漁民でさえ、「捕った魚を食べる勇気はない」と敬遠するほどのようだ。敬遠すると言うとまだ聞こえが良いのだが、工場の汚水の影響を受けた魚を食べると医者に「重金属や鉛などに汚染された魚はガンを引き起こす。決して食べてはいけない」と警告されるような危険なレベルなのである。写真の黄色いポイントは原油流出事故のあったところで、赤いポイントは今回韓国との間で事件を起こした韓国仙川沖海域である。

中国漁民と韓国海上警察の戦い
中国は内陸部河川の汚染と沿岸部の汚染や、乱獲による水産資源の枯渇に対する政策などはみじんもみられないため、漁獲量が激減し、このことが韓国側の規制水域での違法操業に走らせた。
過去に何回もいざこざがあり、06年以来中国漁船2600隻が韓国の排他的経済水域(EEZ)内で越境操業し、数百人が逮捕されたとしているが殺人事件になったのはこれで2件目らしい。飢えた中国はますます凶暴化していき、餓鬼道まっしぐらである。資源という資源を漁る中国は無法者国家であり、暴徒化した漁民を制御できないことや、環境汚染に対する責任感の希薄な国が、どうして覇権国家になれようか。


今後、想像もつかないほどの悲劇が中国で起こるだろう。汚染された自然はすぐに元通りにはならない。日本の高度経済成長期に起きた汚染事故とは比にならないほどの悲劇が生み出される。写真右下の雲南省の湖「陽宗海」が、工業排水によりヒ素などの化学物質で汚染されていることや、写真右上の品質の悪い石炭でもうもうと煙をあげ操業する中国の工場を見ると、空恐ろしい。現在の中国は、35~50年前、日本が高度成長期だった頃の公害問題をそのまま引きずっているような状況で500万人ともいわれている公害病患者もウナギのぼりだ。海洋汚染と大気汚染は否応なく海流や偏西風に乗って我国にも影響を及ぼす。

中国の工業地域などで発生する「すす」の量が急増し、北半球の大気汚染を悪化させていることが、米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙研究所の分析で明らかになった。早急に排出量の低減を図らない限り、世界全体の気候に悪影響を及ぼす恐れがあるという。
すすは、工場や火力発電所のばい煙、家庭でまきを燃やした煙などに含まれる。同研究所は、衛星観測のデータやコンピューターを使った計算で、地球表面に広がるすすの排出源を調べた。その結果、世界全体のすすの3分の2は工業活動が原因で、その半分が、中国を中心とする東アジア地域で発生していることを突き止めた。

現在中国が生産する野菜類の約50%に危険な残留農薬が残存しているというデータがあるが、中国はとりわけこの危険性の高いものを主に日本へ向けて輸出している。さらに中国ではそのほぼ全ての河や湖が工場から流された鉛や水銀入りの排水で汚染されており、中国産の野菜は全てこの水で育てられてもいる。EUなどは残留農薬や有害物質が検出されると即座に全面禁輸措置を取るが、日本は中国に遠慮してなかなか禁輸に踏み切らないのだ。
この残留農薬には、きわめて発ガン性が高く20年以上前に国際的に使用禁止されたエンドリンやディルドリン、そしてシロアリ駆除薬なども検出されており中国産の野菜を食べることはまさに自殺行為なのだが、日本政府が全面禁輸に踏み切れないことを良いことに、中国は今も大量の汚染野菜や汚染食品を日本に輸出している。中国では工業化による環境汚染と健康被害の関連性を調査することさえも許可されておらず、英インデペンデント紙は中国でガン発生率が異常に上昇していることを指摘して、「(日本に対して)有毒排水で育てた野菜が大量に輸出されており、日本人のガン発生率も上昇していくであろう」と報じているものだ。

日本では一時期大量の中国野菜が安価で輸入されたが、野菜類の47.5%から猛毒で発がん性もある有機リン系殺虫剤メタミドホスなどの高濃度の残留農薬が発見されるなどして2001年ごろからから輸入禁止が相次ぎ、大手のスーパーではあまり見かけなくなったが、どっこい、「加工」「業務用冷凍」にされて日本に輸入されており、外食産業、インスタント食品の具材、冷凍食品などとして流通している。
 食糧自給率の低い我が国は世界中から食材を輸入しているが、中国からの輸入は年々増加の一途をたどっている現況では、今一度国に真剣に食の安全と、自給率向上に取り組む政策を考えてもらいたいものだ。

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