2010年7月1日木曜日

旅のつれづれに


先月の終わりにカミさんと山陰、山陽の観光と美術館巡りをしてきた。

飛行機とバスの3日間の旅であるが、その間観るところも多く、ツアーを企画した旅行会社も欲張りな企画を立てたものだと思った。

                                 
天橋立の運河沿いの店で昼食?酒のつまみに生ハムサラダ


初日は伊丹空港からバスで日本海若狭湾の伊根の船屋から天橋立、鳥取砂丘へ行ったが、砂丘は思っていたほどの広さではなかった。この砂丘は安部公房原作の映画「砂の女」のロケ地になった所で、毎日砂を掻き出さなくては家が埋まる状況下での男と女の行動は、アルベールカミュのシジフォスの神話に通じる実存の不条理を現わした物語である。
      鳥取砂丘


2日目の足立美術館は日本一の庭園で内外とも知られているところであるが、島根県安来市に位置し、近代日本画や陶芸、漆芸などが多く展示されており、見たことのある作品にも接することが出来た。
          足立美術館の庭園



特に横山大観の所蔵数は日本一で、他の多くの近代日本画家の作品を合わせて見ると、近代日本画の系譜が分かるようになっている。それにもましてここの日本庭園の景観は見る者を飽きさせないスケールで迫ってくる。



3日目の大原美術館までは山陰から山陽の倉敷まで約2時間かかった。倉敷は歴史ある街で、町を流れる運河を挟んで多くの店が軒を並べていた。ここは自由時間が3時間ほどあったので、奥の小道にあるままかり亭で瀬戸内の魚で一杯やり、美術館を探訪した。
       倉敷の町を流れる運河
                                                                                                       

この美術館は現代美術のそうそうたる作家たちの作品が並んでおり、世界、日本の洋画から工芸、彫刻まで所蔵作品の数と種類の多さは一見に値するだろう。

駆け足で回った3日間もあっと過ぎ、心に残る山陰山陽の静かな日々であった。

 大原美術館

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