アメリカ政府が毎年10月に日本政府に突きつけてくる『日本政府への米国政府の年次改革要望書』は、日本の産業の分野ごとに、アメリカ政府の日本政府に対する規制緩和や構造改革などの要求事項が書き並べられた文書で、これを読めば数年後の日本を予測できると言われている代物である。
米国政府が日本の各産業分野に対して規制緩和などの要求事項を「通達」する文書で、文中の米国からの要求事項は、日本の各省庁の担当部門に割り振られて実行に移されていく。
米国政府が日本の各産業分野に対して規制緩和などの要求事項を「通達」する文書で、文中の米国からの要求事項は、日本の各省庁の担当部門に割り振られて実行に移されていく。
こうした外圧の成果は通商代表部の「外国貿易障壁報告書」によって毎年3月に米国議会で報告され、そのうえ日米の担当官が定期的に会合を持って「通達」が実行されたかどうかをチェックまでしているということ。これはまるで「制度化された内政干渉」であり、アメリカの日本改造プログラムの一環である。
ちなみにこの要望書によって実現したおもな法改正には、あの郵政民営化をはじめ、外国企業の活動を助ける商法改正に会社法の制定、人材派遣の自由化。また会計基準の国際統一、司法改革制度など、小泉政権時の構造改革とかなりの部分がダブるわけで、さらには耐震強度偽装事件の一因となった98年の建築基準法改正も、じつは米国の要望だった。
1994年以降毎年出されてきた『要望書』の中で、アメリカ側が日本に要求してきたもののうち、既に法改正や制度改正が行われた主なものは、「持ち株会社解禁」「NTT分離・分割」、「金融監督庁設置」、「時価会計」、「大規模小売店舗法の廃止」、「確定拠出年金制度」、「法科大学院」などで、いずれもアメリカ企業の日本市場への参入条件を有利にするためのもので、アメリカの都合のいい様に我が国の防衛、行政、産業に至る構造改革を押し付けられ、従属国家としてノーと言えないわが国に対する要求は年々エスカレートしてきている。
さて、今起きている世界金融恐慌は、アメリカの覇権の衰退と世界の多極化を早めることを示唆している。アメリカの強大な軍事力は破たんしたカジノ経済と多国の米国債引き受けに支えられた経済力に裏打ちされたもので、米国の現状を鑑みれば、この世界一の債務国が2009年にはディフォルト(債務不履行)になるか為替操作で債務の半分をチャラにするかの荒療治(オバマショック)も想定されている。
戦後我が国がアメリカと結んだ安保条約の第10条には条約の効力が10年間としてあり、期限が来た時に終了意見の通告を行えばその1年後に自動終了となる。歴史を振り返ってみると軍事同盟は両国の利害が一致しなくなった時には破棄の運命にある。
アメリカの覇権が終わった時に我が国は、真の独立国家として、アジアの大国として世界に対峙していくためにも、防衛力[核抑止力]を強め従属国家から脱却の準備をしていく必要があるだろう。今の時代、核は金で買える時代でもある。
アメリカの覇権が終わった時に我が国は、真の独立国家として、アジアの大国として世界に対峙していくためにも、防衛力[核抑止力]を強め従属国家から脱却の準備をしていく必要があるだろう。今の時代、核は金で買える時代でもある。
戦後60年経った今、アメリカから押し付けられた日本国憲法も軋みが出ている。時代はどんどん変容していく中で、硬直した社会制度や法律、また食糧自給率低下を招いている農業政策などの改革や資源問題の技術開発など、モノづくり日本の下支えをする政策が円滑に遂行されなければ、アメリカに去勢された日本の明日は無い。政治的閉塞感の充満した日本で,口先だけの漫画親父を我々国民は望んでいない。真に強い大和魂と先見性を持った実行力のあるリーダーを望むだけである。
今回囁かれている大連立政権も死に体の自民党にとっては活路になるのではないだろうか?
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