2012年11月10日土曜日

迷走国家

衆議院本会議


現在、日本の政治は、国家をどう守り、国民をいかに幸せにするかという国民政治ではなく国民不在のなかで、どこの党が権力を握るかという政局政治に陥っている。この澱んだ国民不在の政治がこれ以上つづくと、国家の運営に支障をきたし、国民の政治不信と無党派層の拡大につながる傾向が続くだろう。
 もっぱら政界の焦点は解散時期についての駆け引きに終始し、野田首相にダマしたダマされたと、自民、民主は相変わらずの舌戦を繰り広げ,お互いの腹の探り合いをやっている。近頃気のせいか野田首相の顔が上目遣いのタヌキそっくりに見えてきた。そんな折、東京都都知事の石原慎太郎がご老体にムチ打って、第三極勢力を結集し国政に復帰することを表明した。


ここに来て維新の会の底の浅さが見え始めた橋下維新は、石原新党やみんなの党などと連携を画策しているようだが、政治姿勢や政治理念が違う集団がどこまで歩み寄るかは不透明で、石原新党と維新の会、みんなの党、減税日本ら第3極勢力のどこに、共通の政治姿勢があるのだろうか。石原の官僚制度のシャッフルという小異を捨て大同に着くという大言壮語に吸着されて、たとえ第3極勢力が政権をとったところで、1993年の細川内閣が、7割を超える支持率を得ながら、あっというまに崩壊したように、今から不協和音が聞こえてくるのは私だけではないだろう。

石原慎太郎は4期目の都知事選を出ないと言って出てみたり、新党結成を全く考えてないと言って結成の画策をしたり、その行動の裏には常に2人の政治家でもある我が息子絡みの思惑があることが周知のことになっている、今になってみて中古派閥の老害長老達に担がれた小物が、自民党の総裁になれなかったのは不幸中の幸いであった。慎太郎を担いだ亀井静香も、石原のご都合主義に愛想を尽かし袂を分かった状態で関係は冷えてしまった。

政策の4つの柱、すなわち憲法、原発、TPP、消費税の各々の基本理念が違う連合、石原・維新」連合が、志や政治姿勢を共有する結束ではないかぎり、日本の政治に、新しいうねりは生じないだろうし、民主党の悲劇が繰り返されないことを望みたい。最近の報道2001の石原慎太郎を見た限り、<統治機構の改革>といっても中身は漠然とした官僚批判に終始し、具体的な制度改革の形も示していない。思いつきで始まった尖閣諸島購買の話からはじまった政治の混迷など
我々国民が聞きたいのは経済と政治が停滞し、世界から孤立しつつある日本を、どのように建て直すかである。

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