2011年11月3日木曜日

アートな話 「鎌倉彫のある暮らし」


私が所属している鎌倉彫協同組合は今年で設立60周年を迎える。鎌倉彫資料館並びに組合直営の店<慶>で暮らしの中で生かされる鎌倉彫をテーマとして、この2会場で11月1日から12月27日まで記念展が行われている。鎌倉の地場産業として発展してきた鎌倉彫であるが、他府県の漆器産業とは違ってお稽古産業として鎌倉彫の普及に努めた先達の指向性により、製造販売よりアマチュアに鎌倉彫を教えることに重点を置いたことによる鎌倉彫の普及を図った結果、製造販売部門のシェアーが小さい。
ましてや鎌倉彫風という廉価で粗悪な品が出回っている一般市場並びにネット市場を見るに付け、今一度本物の鎌倉彫を多くの人々に知って欲しいと思っているのは私だけではない。こういった品物は他府県で製造され一部中国産ともいわれている機械彫やウレタンの吹付仕上げなど、漆とは似つかぬもので、一般の人でこれが鎌倉彫と思っている人も意外と多い。このことは登録商標の問題にも関わってくるはずである。

TVでおなじみのお宝鑑定団と言うものがあるが、本物偽物を専門家が鑑定するわけであるが、そこに出てくる作品はキワモノが多く真贋の判定が素人では難しいモノが対象となる。
素人でもわかる臭い鎌倉彫が市場に氾濫している現況を苦々しく思っている関係者は多い。
本物は使い込むほど味がでてくるが、偽物にはそれがない。



初日のオープニングパティーには鎌倉市長、県会議員、業界関係者など多くの来場があり、鎌倉彫資料館は大いに賑わっていた。

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