パソコンの重ったるさとは一線を画した、早くて実に快適なネットサーフィンが出来る。外に持ち歩かないからもっぱら家庭内の無線ランで、居間や工房、作業場などで見ている。コンテンツも豊富で、電子書籍も買える、音楽もダウンロード出来るし、保存していた写真や、デザインも即座に出てきて、図案を考えるときには便利である。唯一難点は、タッチパネルでキーボードをたたくと指先の少しのずれで誤字が出るのと、スクリーンがガラスのため指の跡がベタベタ付き、こまめに拭かなければならないことであろうか。
居間でねそべって、テレビを見ながらタッチパネルの液晶端末であるipodで番組表を見たり、調べ物をしたりで、退屈はしないおもちゃである。
アマゾンのキンドルを意識して電子書籍をめくるように読めるが、今のところ電子書籍は英文のものが多い。やがて日本語の書籍も今後増えていき、将来は重い本を持ち歩かなくてもこれで見れるわけだが、アマゾンなどは本はもとより日用品やあらゆるアイテムもネットで購入でき重宝している。書籍に関しては日本はまだアメリカにほど遠いが、いずれ紙の文化が電子文化に移行する日もそう遠くはなさそうだ。
いまのところiPadで読める日本語の電子書籍はアプリとして売られているが、アプリの「ブック」のカテゴリには現在すでに1686点もある。検索もできるが、検索するには目的の本の著者名か書名だけでもわかっていなければならない。漠然とミステリが読みたいとかSFが読みたいといったことになると、ひたすら探し回るしかなさそうだ。日本語の本と英語の本が分かれているわけでもなく、現状では英語の本が多いから、日本語の電子書籍をまともに探して読もうとすると、そうとう厄介だ。
ibookstoreのほうも現状では、ジャンルが「伝記・回想録」「フィクション&文学」「歴史」「宗教&スピリチュアル」「旅行」の5つだけ。英語の本ばかりである。今のところ本の購入はアマゾンですべて賄っているので、ipad で読むものとしては、所蔵本をPDF化したり、スキャナーでコピーしたものを読んだり見たりすることが増えるだろう。
この先、IT文化の広がりと可能性はどこまで進むのだろうか?
同時に社会構造や産業構造の変革も速度を速めて行くことになるだろう。世界はテクノロジーの面では刻一刻と進化しているが、それを使う人間がセキュリティーのもとを握っている。ipad自体セキュリティに問題はないとアップルでは言っているが、すでにアプリの脆弱性も指摘されている。
原爆の父アインシュタインの言葉、「20世紀は核兵器が武器になり、21世紀は石が武器になる。」といった強烈なメッセージは人類の明日を予見したアイロニーとして心に刻まれる言葉である。
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