さて、戦後6度目の寅年(とらどし)である。振り返れば朝鮮戦争、キューバ危機、ウオーターゲート事件に田中角栄首相の金脈問題、。内外の政治史上に残る大きな出来事が寅年にはあった。今年は何かありそうな予兆がする。
二大政党時代の到来を見据えて生まれた民主党が宿願を果たし、自民党を軸とする政党政治の枠組みである「55年体制」を突き崩して初めて迎える年でもある。前回1998年の寅年にその民主党が結成されたのも時の巡り合わせと言えるだろう。
エコノミスト門倉貴史氏によると
日本の地下経済(アングラマネー)の規模は約22兆円!と推定されている。日本の国家予算が約80兆円、(本年度は史上1位の92兆円)名目GDPが約500兆円なのでいかにヤミ世界で動く金が莫大であるかが計り知れる。
その地下経済の圧倒的多数を占めるのが3/4の「脱税」によるものである。日本の脱税額は、推定金額で、下限7.4兆円~上限14.2兆円と推測されている。日本の脱税規模は、世界的に見てもトップクラスである。これは、自営業者(農業なども含む)からの税収を「確定申告」という自主申告制度にしている事が大きな要因となっている。
その次は、暴力団の非合法ビジネスでの収入(闇金や詐欺、違法賭博開催・覚せい剤密売・占有屋ビジネス・外国人の不法滞在手助け・など)。それに続くのが、性風俗産業による闇所得。これらは実体を把握しきれない部分が多く、税務署の泣き所だと言われている。
脱税ワーストはパチンコ業、建設業、性風俗業、不動産業などが常連であったが、ここにきて「人材派遣業」も仲間入りし、申告漏れと称するあらゆる業種を含めるとわが国は脱税天国である。
民主党も税収の落ち込みから、埋蔵金などを当て込んで苦心惨憺の財政運営を余儀なくされているが、ここへ来て思わぬ税収があった。(笑い)
今話題の鳩山総理が相続税として早々おさめた6億円近い金も、毎月母親の老婆心からか、小分けに生前贈与をしてきた12億といった巨額の財産を、われ知らずとは言えないところまで追いつめられたところの年貢の納め時とばかりの申告で、納税者の国民の側からすると煙に巻かれたような幕切れであったが、自民党の世襲議員も政治資金管理団体を経由して同じような事をやっている者も少なからずいるという。国政の正念場である参議院選挙を夏に迎え、せめて新年度からの政治の方向性だけは内外の煙を晴らしてもらいたいものである。
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