2016年1月16日土曜日

悪夢

サーキットブレーカーでオバさん真っ青(上海)

年明け早々、中国株の暴落による株の乱高下が止まらない。東京市場では4日連続の株価下落である。日本株の65%を持つ外人投資家が動くのであるから我々個人投資家はその現況を知る由もない。かたや米国に次いで世界第2位の規模を誇る株式市場中国市場(上海)の国家介入の株価操作や取引停止(サーキットブレーカー)などで右往左往する市場で、売買の90%近くを占める個人投資家の映像など、世界経済の動きはめまぐるしい。
就任当時,習近平が連呼していた「中国の夢」は,いまや「中国の悪夢」に変わった。中国国内の不動産と株のバブル崩壊が進行しているのである。


一方我が国では、公的年金運用(厚生年金・共済年金)での株式投資割合の拡大し、140兆円を超える公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の 2015年7-9月期の年金運用損失が、約7兆9000億円に膨れ上がったことが報道されている。ただでさえ切迫した年金基金を、ギャンブル漬けにしたアベノミクスの成れの果てである。今後、株価の暴落次第では何10兆円規模に膨らむ可能性もあるから空恐ろしい。


想像以上に悪い中国経済による世界同時株安が進行する中で、原油安が止まらない。日本にとっては有り難いことであるが、産油国、特にロシアなど過去に原油安が引き金になって崩壊した国は心穏やかではない。原油頼みのサウジの国家破産につながる弱体化によるイランとの不穏ないざこざ、はたまた採算割れの米国シェールガス会社の倒産増加などなど、今や中東、アメリカ、ロシアなどが増産で潰しあった結果、原油価格は3分の1以下になってしまいバタバタ倒産し始めた。ちなみに昨日国道沿いのガソリンスタンドではレギュラーガソリンが102円の看板が出ていた。

特にシェール企業の債権はリスクは高いが高利回りの『ジャンク債』と呼ばれ、昨年来暴落が始まりウォール街では第二のリーマンショックが懸念される状態になっている。
大元の供給先の粉飾経済国家である中国経済の悪化によって、世界全体がデフレギャップに陥っている状態が今の世界である。あの悪夢(デフレギャップ解消の極めつけである戦争)が来なければいいのだが。

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