2014年1月22日水曜日

鎌倉散策

光明寺庭園             石庭

後日談になるが、今年の鎌倉での初詣は、正月3日に由比ガ浜で偶然見つけた光明寺から鶴岡八幡宮に足を運んだ。例年になく今年の鎌倉は混雑していて段葛の中程まで行列が続きなかなか動かないので、参拝を諦め後日参拝をすることにした。光明寺は私の近所の檀家寺と同じ浄土宗の寺で由緒ある佇まいで、歴史のある寺の境内を散策した。

上の画像左は光明寺本堂の左側の庭園(光明寺の大殿)。右は石庭で秩父青石のうち、奥の三石が阿弥陀三尊(阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩)を表し、手前の五石が浄土五祖(釈迦・善導・法然・鎮西・記主)を表す。



当日は久々に息子と3人で鎌倉の七里ガ浜のアマルフィーで昼食をとり、鎌倉の海を眺めてからの初詣だったのだが、八幡宮のあまりの人の多さに辟易し、いつでも来れるという気分が先行し、八幡さんは月半ばを過ぎてすいてる初詣でとなった。
もともと鎌倉は中学高校と6年間通い続けたところで、私にとって馴染みの深い場所であり、現在鎌倉彫をやっているのも何かの縁だと思っている。

鎌倉彫 慶

丁度段葛から少し入ったところに、鎌倉彫慶という組合が運営している店があるが、最近まで私がその店のホームページを担当していたが、現在は鎌倉彫会館のH.Pに併合され、今は特に作っていない。私のもう一つのブログ鎌倉彫通信は、現在閉鎖中なので鎌倉彫関連の話も「四方山話」のなかでしていくつもりである。

2014年1月13日月曜日

骨董市

東京ビッグサイト 骨董ジャンボリー

東京有明にある東京ビッグサイトで開かれている、骨董ジャンボリーを見に行ってきた。1月と8月の2回開催される日本最大級の骨董市だが、広い会場に500ほどの全国の骨董屋が集結して、和洋骨董、古美術、民芸品、家具や、紙モノ、おもちゃ、雑貨など数多くの品々が所狭しと会場を埋め尽くしていた。大勢の一般客やバイヤーなどに混じって外人客もちらほら見受けられた。中でも中国人の買い方はすごく、業者も鼻息が荒い。

中央の通り

出店している知人の話では、代金決済は全て現金払いで、どんな小さな店でも3日間の売り上げは2~30万は下らず、中国人相手の業者の中には5~600万の札束をちらつかせている業者もいるようだ。 海外ではフランスの蚤の市などが有名だが、青い目の外国の出品者も変な日本語で客の呼び込みをしていた。
会場は広く全部の店を隈なく見るとなると、4~5時間はかかる。最終日に行ったので、あまり思ったものは買えなかったが、いろんなものがあって見るだけでも楽しめそうだ。
骨董市は大井,大江戸,大和と時々足を運ぶが、なかなかピンとくる品物との出会いは少ないが、運がよければ良いものと出会えるのが楽しみである。ゲットした品物がお宝になるかならないかは、ご当人の心がけ次第といったところか?
人間誰しも収集癖というものが少なからずあるものだが、男女で比較すると圧倒的に男の方にコレクターが多いそうだ。また自分にとっては宝物でも、他人にとってはただのゴミになりうるのもこの世界の常である。

2014年1月3日金曜日

午年に因んで

6代目三遊亭圓生

午年に因んで古典落語の「らくだ」という名作を思い出す。なかでも6代目三遊亭圓生の噺が、キレがあって好きである。
 図体が大きく、大酒のみで乱暴者で、らくだ、とあだ名されている長屋中の嫌われ者の馬太郎が、河豚を食って死んでしまうところから噺は始まる。

らくだをたずねてきた兄貴分と名乗るヤクザな男が、河豚にあたって死んだらくだを見つけ、前日、季節はずれの虎河豚を自分で捌いて死にやがった弟分の弔いの真似事でもしてやろうと思いたった。
そこへ通りかかったのが、屑屋の久。兄弟分の男に呼びとめられ、家財を買い取れといわれる。しかしまともな家財なんてまるでない。心ばかりの香典を差し出して帰ろうとするが、仕事道具を取り上げられて、脅しに屈して使い走りをやらされるはめになる。

さんざん無理難題を持ちかけられ、最後に大家から通夜用に酒と煮〆と飯を届けさせろと言う。家主はもちろん、「一度も店賃を払ったことのないらくだのために酒なんてとんでもない」と断る。
それを聞いた兄貴分は「身寄りのない屍骸の置き場に困っている。もし酒、肴をもってこないなら、死人しびとを連れてきてかんかんのうを踊らせる」と伝えさせる。家主は「死人がかんかんのうを踊るところはこの歳まで見たことがない。冥土の土産に是非見たいものだ」と捨て台詞を吐く。それを聞いて兄貴分は、らくだの屍骸を久に背負わせ、家主のところに乗り込み、久にかんかんのうを唄わせる。驚いた家主は、酒と煮〆と飯を届ける約束をする。この調子で、八百屋からも、棺桶がわりの菜漬けの四斗樽をまきあげる。香典、酒、煮〆が届いたので久は帰ろうとするが、兄貴分は久を引きとめてむりやり酒の相手をさせた。

ここからがこの噺の山場になる。一杯だけと言うことで飲んだが。一杯では縁起が悪いのでと二杯目を、そして駆けつけ3杯目だと、酒を強要され3杯目をやった。根が酒好きの久、酒で失敗して、しがない屑屋になった身の上話を始め、その頃から様子がおかしくなり、「おい!もう一杯つげよ!」と兄貴分を睨みつける。酔いが回り始めたクズ屋の久は、気が大きくなって兄貴分を怒鳴りつけて、手足のように使い始めた。馬の頭を丸め、樽に強引に詰め込んだ。落合の火屋(火葬場)に知り合いがいるので、そこに持って行く下りになっている。
靖国参拝

この噺、なんだか最近の安倍首相と重なってくる。久は、自制していた酒を強要され、兄貴分(アメリカ)の無理難題をこなしつつ、酒とは言わないが勢いでくすぶり続けていた靖国参拝の思いを遂げた久さん、秋の例大祭も自粛した反動もあってか居丈高に吠えている。少なくとも国の長としての意地を見せてくれたわけだ。中国や韓国の雑音や、伏し目がちなアメリカに屈することなく筋を通してくれた。