2012年3月17日土曜日

消費税国会


政府・民主党は6日の社会保障改革本部で、消費税率(現行5%)を2014年4月から8%、15年10月から10%に段階的に引き上げることを柱とする社会保障・税一体改革素案を正式決定。3月に関連法案を国会提出する計画だが、野党側は法案提出前の事前協議を拒否しているほか、民主党内にも多数の反対派を抱え、法案成立のめどは立っていない。
その多数派の代表 小沢一郎は、元々、消費税増税論者であるけれど、「増税する前に、やるべきことはいっぱいある」と公務員制度改革、福祉政策充実、景気政策を先行して行い、そのうえで消費税増税に入るべきであるという持論を述べてきた。
民主党の最後のショートリリーフで登場してきた野田首相は、9月には民主党代表の任期切れが来て代表選を迎えることが念頭にあり、在任中の目立った足跡を残そうと消費税引き上げに躍起になっており、なりふり構わず増税論者の自民党の谷垣総裁と密談をしたり、はたまた小沢の党員資格を停止した岡田副総理も自民党への抱きつき(大連立)を画策して自民党に足蹴にされた挙句、宿敵の小沢に擦り寄る気配も見せている。

首相が衆院解散・総選挙に踏み切る可能性が高まるのは、野党提出の内閣不信任案に民主党内から造反議員が出て賛成し可決された時と、消費増税法案が衆院ないし参院で否決され、今国会での成立が見込めなくなった時の局面だ。

消費税の2段階引き上げについては当初、8%への引き上げを13年10月から、10%への引き上げを15年4月からとする案が検討されたが、民主党内に反対の声が根強いことから、半年ずつ遅らせ、最初の引き上げが衆院議員の任期満了(13年8月)から7カ月後となるようにした。これにより消費増税実施の閣議決定は事実上、次の総選挙後となる。

今後とも続くデフレ経済下での増税は弱体化した国内経済に鞭打つ施策であり、経済は更に下降していく。生活必需品も贅沢品も一律課税方式の我が国の消費税は弱者高負担の増税であるため国民の多くが反対をしている。

それにしても権力闘争にうつつを抜かしている民主党も、内実は水と油の寄合所帯で、自衛隊を「暴力装置」呼ばわりして更迭された前官房長官の仙谷由人代表代行も、反日・自虐史観教育を続ける日教組のドンとして参院に君臨している輿石東参院議員会長も左翼崩れの旧社会党だ。菅元首相や江田法相なども社民連出身で社会党の分派で同根同類である。保守本流育ちの小沢と合う訳がない。菅と江田のご両人は、ともに拉致実行犯である北朝鮮工作員、辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名したという共通項もある。この他にも民主党のメーン・プレーヤーは上述した面々以外にも旧社会党の左翼崩れが多いのが特徴である。2年前民主党に変われば政治は良くなると幻影を抱かせ、民主党を選んだ多くの国民は今何を思うのだろうか?


進まぬ復興と地方分権

震災後1年を過ぎ未だガレキの処理が6%程度しか進まない現状がある。今、政府は地方が分担して処理協力をするよう、各自治体に要請をしているところだが、住民の核アレルギーによって一向に進んでいない。一方で霞が関の縦割り行政の弊害も指摘されている。被災地が独自にガレキ処理を民間の業者に復興資源の再利用として計画しても、環境省はなかなか動かない。

被災現場に立たず、被災した地域の声も映像を通して見ているだけで、この国難を肌で感じていないようだ。霞が関のデスクの上で机上の論議をやっている官僚の硬直的な采配は、様々な過程で地方をコントロールしている。その力の源泉は、地方交付税、地方譲与税、国庫支出金、各種補助金などでがんじがらめにしている。それこそが日本で非常に強い権力を隠然と持っていた官僚機構である。

地方が勝手に権益を持って事を勧めることは、規制緩和を意味し、地方分権を阻止しようとする官僚の力を削ぐことになる。戦後の日本の官僚機構は、対米従属の国是を維持する機関として機能し「おみこし」的に自民党を担ぎつつ政府の事務局として位置することで、国家権力を握っていた。
しかし今、官僚にとって真の「お上」である米英の覇権が崩壊過程にあり、官僚機構はあちこちで機能不全に陥っている。在日米軍はグアムに移転する気になっており、何とか米軍を金でつって駐留してもらっている。戦後GHQのお墨付きをもらった官僚は政治家の強力な黒子である。

マスコミのプロパガンダ機能を握っている官僚機構は、自分たちを無力化しようとする政治勢力には強く抵抗し、つぶしに係る。政治主導と叫び続ける政治家の声が虚しく響く。しかし、日本はこのままではダメだと思う政治家は、官僚機構を大規模に解体再編しない限り日本は立ち直れないと、気づくようになったのだが。、、、、今日の状況で、そう思っていない政治家は、無能か官僚の傀儡か、はたまた私利私欲に固まった政治屋にすぎない。

0 件のコメント: