2013年8月30日金曜日

お笑い草

 
朴槿恵大統領と潘基文国連事務総長

ここのところ韓国の対日批判の風は年を追うごとにうんざりするほど吹いている。竹島に始まり、慰安婦、靖国と揺すりたかりのネタは尽きることはない。
朴槿恵(パク・クネ)大統領は、終戦記念日の15日、慰安婦問題で「過去を直視する勇気を持て」「責任と誠意ある措置を」と日本を批判したが、韓国こそ歴史と現実を見直すべきではないのか。直近ではそれに続けとばかり、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長が歴史認識で日本に反省を求めたことは、中立を守るべき立場の事務総長の発言としては、おかしな発言である。
先に行われたサッカーの試合中に公の会場内で「歴史を忘れた民族に未来はない!」などと書いた大段幕をかざす行為と同じことをやっている。
民間では、韓国人の元徴用工が韓国で日本企業を訴えた訴訟で、新日鉄住金や三菱重工業などが相次ぎ敗訴している。昨年5月、韓国の大法院(最高裁に相当) が徴用工の請求権は今も効力があるとの判断を示したのがきっかけだが、日韓の国家間の請求権に関する問題は、戦後の日韓請求権協定2条に 完全かつ最終的に解決された」とある。日韓両政府もこれを根拠に外交上解決済みという立場だったため、  日本企業の韓国に対する不信感は強い。 こんな判決を許したら日本国の名が廃る。

竹島

竹島問題では韓国が、島根県・竹島の領有権を持たないことを示す外交文書が存在しており、1951年、米国のラスク国務次官補が、竹島の領有権を求める韓国政府に送った「ラスク書簡」で、明確に「朝鮮の一部として取り扱われたことが決してない」と書かれている。その結果韓国は悪名高きり承晩ラインを竹島をラインの内側にゴリ押しして線引きしたことによって、当時の日本漁船の大量拿捕がつづいた。竹島は歴史的にも国際法的にも、日本の領土である。1905年1月28日、日本政府は閣議において同島を正式に竹島(旧名・松島)と命名し、島根県隠岐島司の所管とする旨を決定。2月22日、島根県知事は島根県告示第40号をもってその内容を公示。島根県告示により竹島を島根県に編入し、竹島を領有する意思を再確認。(これに対して韓国は何も抗議をしていない。)ところが、韓国政府は根拠のない歴史問題(後の日韓併合)などを絡めて騒ぎ、日本の歴代政権は途中で沈黙してしまった。
韓国が歴史上、竹島を実効支配したことは一度もない、戦後、国際法違反の李ラインで囲い込み不法占拠するまでは。だから日本側が国際司法裁判所に提訴することを求めても頑なに拒絶するのだ。真に韓国の領土と胸を張って言えるのであれば、国際司法裁判所の判断を仰げばよいことであって、それが争いを円満に解決する唯一最良の方法である。竹島の領有権は歴史問題とは関係ない。竹島が日本の領土になったのは、日本が韓国を併合した結果ではない。
 あの李明博大統領は、親族が何人も逮捕されるなど、自身の政治的危機から目をそらさせるために竹島上陸したが、周到な準備をしたと思われる。安倍政権も、韓国の理不尽な要求を突き返さないと、竹島だけでなく、歴史認識についても、間違っていることには『これは違う』と毅然と反論する姿勢を、国民の見えるところで見せてもらいたいものだ。明確な証拠を突き付けられても、恫喝をチラつかせ屁理屈を並べて、黒を白と言いくるめる手法もさることながら、韓国は最近、「対馬(長崎県)もわが領土」と言い始めている。
韓国の最近の過激な対日攻撃の背景には、韓国経済のどん詰りから国内の不満を対日に凝縮させる宗主国中国と同じ手法が垣間見れる。その韓国経済の実態を拾い出してみると次のようになる。
・韓国の国家予算20兆円(2011年)・日本からの円借款 3兆円
・外為基金 9.5兆円・韓国国債64兆円 半分は中国が顧客
 最近 韓国の短期外債を50%持っている中国が返済猶予期限延長拒否を発表
 韓国の中国に直近の返済額は10兆円
 韓国の輸出(財のみ。サービスは含まない)対GDP比率は、48・5%(日本は13・4%)。
 
韓国の売春産業の対GDP比率は5%と報告されている。
 
韓国は外国の需要の状況、さらには為替レートの影響をまともに受ける脆弱な経済構造を持つ国。ウォン高や中国経済の失速で輸出産業も停滞し、現在外国資本が韓国から逃げていき、金融危機が迫っている。

アメリカにある慰安婦(売春婦)像と泣き女

慰安婦問題では昨年、朝鮮日報に、「拡大する韓国型性産業、海外での実態」「『性産業輸出大国』韓国の恥ずかしい現実」として掲載された。それによると海外での韓国人売春婦についての監査では、『海外で売春をする韓国人女性の数は日本に約5万人、オーストラリアに約2500人、グアムに約250人いるとみられ、全世界では10万人余りに達する』と主張した〉とある。
記事には、米国での外国人売春婦の割合も掲載されており、1位は韓国で23・5%、2位はタイで11・7%、3位はペルーで10%とある。04年に韓国内の売春禁止法が強化され、08年にノービザでの米国旅行が可能になり、一気に流出し始めたようだ。韓国の風俗産業の経済規模は約14兆952億ウォン(約1兆2377億円)と試算されている。風俗店で働く女性は約27万人。これは、この年の国家予算である239兆ウォン(約20兆9868億円)の約6%に相当する(前述の朝鮮日報)。
「売春大国」の汚名を返上すべく、韓国では売春の摘発が強化されたが、なくなるどころか地下に潜り、さらには“輸出”までされて、ますます世界から白い目で見られている。
最近でも、これだけ性産業で働きたがる女性がいるのに、売春が公認されていた70年前、「強制連行」などという手荒な行為が必要であったかどうか、冷静に考えれば誰にでも分かる。慰安婦は、戦時の商業売春婦だったのではないか。
 現在でも、中朝国境付近では脱北した北朝鮮女性数万人が、中国人業者に売春窟や貧しい農家に売られ、それこそ“性奴隷”に貶められている。だが、「中国の属国1000年・美女献上の恨」は聞いたことがない。
 
 朝鮮半島情勢に精通する元公安調査庁第2部長の菅沼光弘氏は従軍慰安婦の旧軍による強制連行がなかったことについては、以下のとおり述べているので引用してみよう。

1965年の日韓基本条約において、5億ドルの賠償を支払う等により、日韓間の戦争に拘わる賠償は最終的に解決されました。時の李承晩大統領は、「反日」政策で有名ですが、日本への要求リストに「従軍慰安婦」はありません。戦争で徴用、徴兵された人々に対する補償は、同条約で解決したのに慰安婦は、話題にもなかったという重要な事実があります。
1983年に吉田清治という日本人が「私の戦争犯罪-朝鮮人強制連行」という本を出し、「軍命令で済州島に行き、若い未婚の女性等を連行した」と名乗り出た。89年にこの本が韓国語に訳され、現地新聞が取材したが、住民は「そんな事実はなかった。吉田氏は嘘をついている」と証言。91年にNHKも現地取材したが「軍に連行された」人も一人もいなかった。91年8月11日付けの朝日新聞が金学順氏を取り上げ、「「女子挺身隊」の名で、戦場で連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた。」と報じた。しかし、金氏は韓国向けの会見では、「貧しさのため母親に40円でキーセンに売られた。自分を買った義父に連れられて日本軍慰安所に行った」と証言しています。彼女は日本政府相手に訴訟を起こしていますが、訴状にも「親に売られた」と書いています。この記事を書いた植村隆記者の妻は、韓国人で、その親は日本政府相手に裁判を起こしている遺族会の幹部でした。
92年1月に朝日が報道した「軍の関与」とは、なんと「慰安婦募集業者がトラブルをおこさないように取り締まること」でした。日本政府は、一年近く調べたが、慰安婦を権力によって強制連行したという文書は出てこなかった。韓国ソウル大安乗直教授は、名乗り出ていた40人の「慰安婦」の聞きとり調査を行い、「権力による連行は証明されていない」といっている。93年8月の「河野談話」では「本人の意志に反して連行が行われている」とされたが、日本軍が強制連行したと書いてはいない。
ともあれ、韓国は今後、米国以外にも慰安婦像を設置すると息巻いているが、これは自国の退廃文化を他国の責任とした韓国政府と、古代から女性を売り続けてきた朝鮮半島の哀しい歴史を証明するものである。

首相の靖国参拝に口を出す中国、韓国は70年前のことをほじくり、未来永劫反対反対と念仏を唱え続けるだろう。自国の窮状を背景に日本たたきの目眩かしをして、日本が手を差し伸べると思ったら大間違いで、お笑い草である。
 

2013年8月18日日曜日

売買雑感


今年の暑さで繁盛しているネットスーパーの売り上げがここに来て昨年の2倍ほど伸びているらしい。この暑さで重い買い物袋を下げウロウロしたくない主婦層の志向性が出たようだ。ネットを利用して大手スーパーの買い物が、居ながらにして出来るというわけだ。もともと高齢者や来店困難者を対象に伸びていたシステムではあるが、人間だんだん横着になってきて、暑さも手伝ってその利便性に利用客が増えたのだろう。うちのカミさんはまだ利用していないが、さすがに連日の暑さで台所に立つのが嫌になり、外食にお伴することが増えてきた。「風が吹くと桶屋が儲かる。」といったものだが、気候と経済は切っても切れない関係にあるようだ。ビールの出荷量も増え、我が家でも暑気払いにこの夏の酒の量も増えている。



世界には71億以上の人々が存在するが、インターネットを利用している人は僅か20億にすぎない。全世界で最も利用者の多いFacebookであったとしても、それを利用していない60億の人々が存在する。毎日数億の呟きが生成されるTwitterだが、呟く人々以上に「物言わぬ人々」が存在する。
物が売れない低成長の時代だからこそ「消費者の望む物を知る」、そんな必要性が現れ、どの企業も客のニーズに答えようと日々企業努力を怠らないように努めている。

思えば私がPCをやりだしたのが2000年にかかる頃だった。1990年代から一般利用が始まったインターネットは、当初電話回線を利用したダイアルアップと呼ばれる接続方式が主流で、通信料金も接続時間によって課金される従量課金であった。そのため、使う必要性のある時に接続する利用が殆どであり、有料範囲でのPC操作が煩わしかった覚えがある。コンテンツも通信回線が細かったためテキスト主体のサイトが殆どで、今のようなリッチなサイトは殆ど無かった。それでも、今まで触れたことの無い情報に触れる喜びと、圧倒的な情報量が人々を虜にした。

2000年代になると、ADSLが導入されブロードバンドの時代に進む。通信速度が劇的に向上し、常時接続となり、今までのインターネットの利用方法を一変する事態が起きた。
従量課金の時代には多くの人々にとって、インターネットとは必要な時に情報にアクセスするものだった。幾ら接続していても通信料金が変わらないという状況になり、人々は自らが発信者になることを望みだした。Web2.0の誕生である。ブログやSNSが誕生し、特別な知識が無くても、誰でも簡単に情報を発信し、距離を越えた人々と繋がる喜びを手に入れた。そして現在、スマートフォン、タブレットといったパソコンに変わる新たなデバイス。この新たなデバイスは何時でも何処でもインターネットにアクセスする事を可能にし、人々を場所の制約から解放する。ワークスタイルやライフスタイルを激変させている。日々電車の中では老若男女携帯を眺めている光景が目につく。

最近成長著しいeコマースの業界では、楽天、アマゾン、ヤフーなど私もよく利用させてもらっているが、全国の産地から希少なものから人気商品まで、あらゆるものが手に入る。特にアマゾンは書籍から始まってあらゆる商品が新旧取り混ぜ、しかも不用品まで中古として売買できる。またヤフーの場合はオークション売買を利用しているが、売り手は競争が激しいので高く売れるが、買い手の方は値が上がりすぎて買えない場合もよくあることだ。安くて良い掘り出し物を探す場合、競争の少ない楽天オークションの方がヤフーより安く手に入るので、私は両方のオークションを利用している。

2013年8月11日日曜日

原発の謎


今年4月、ジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明に、80か国が賛同した。南アフリカなどの提案国は、わが国にも賛同の署名を求めたが、しかし、日本政府は署名せず、世界の期待を裏切った。そして今月9日、被爆68年となる長崎原爆の日に、長崎市で平和祈念式典が開かれ、席上で田上富久市長は平和宣言で、政府が共同声明に賛同しなかったことを「被爆国としての原点に反する」と強く批判。核廃絶にリーダーシップを発揮するよう求めた。このように今や政府の不可解な言動の裏には必ずアメリカの影が映るのを気づいている国民は多いと思う。


いろいろな情報源から謎解きをしてみよう。現在問題の原発は54基全てアメリカ型であり、基本的には日米原子力協定という、原発をアメリカが日本に売るためまたは日本がアメリカから原発を買うためのルールがつくられた。1955年自民党政権時の立党宣言には、原子科学を推進するということが謳われていて、この年は最初の原子力協定が成立した年でもあった。さらにこの協定は日英であったり日仏であったりと他の2国とも結んでいる。最初の日米協定はアメリカから実験炉とウランを買うことを決めた契約で、同時に自民党は原子力基本法の制定も行っている。そして核燃料の再処理を英仏に委託している。
戦後中国、北朝鮮、インドそしてパキスタンが核兵器製造システムを進歩させてきた一方で、日本など西側陣営は、これら急増する脅威に対抗するため連携を強めてきた。1960年代にアメリカのジョンソン大統領と日本の佐藤栄作首相の間で秘密裏に会談が行われ、そこには首脳に次ぐ日米の指導者層も集まり、増大し続ける東アジアの軍拡競争に対抗するため、日本の戦力を強化する目的でアメリカの核製造技術を秘密裏に提供することが、国際戦略の一部として決定された。この方針はレーガン政権の時に最高潮を迎え、アメリカ国家の政策を劇的に変化させた。アメリカ政府は、日本に送られた自国技術に由来する核関連物質の取り扱い権限を、事実上全て日本に譲り渡した。
この日米原子力協定の有効期間は30年と決まっており、1988年に2回目の締結の後2018年7月に満期を迎えることになる。この協定がある以上脱原発は夢のまた夢となるのだが,協定を更新するも破棄するもこれを決断する時の政府の責任は重い。
六カ所村


青森県の北東部にある僻遠の地、ウラン濃縮施設がこの六ヶ所村にある。この施設では使用済みのウラン、そしてプルトニウムから、再び核燃料を作り出そうという『再処理』が行われている。ここは分離プルトニウムの上手な隠し場所として使われ、その量は9トンにもなるが、専門家によればこれだけあれば優に1,000個以上の核弾頭を製造することが可能なようだ。
 核兵器の製造・所有は一切行わないことを誓い、目下54基の原子炉の内2基しか稼働していない日本において、この六ヶ所村は唯一の例外のようにも見える。

日本政府は片方では2040年までの原子力発電の段階的廃止を謳っておきながら、一方では六ヶ所村が核燃料の再処理を行い、原子力発電所に燃料供給を行うことになっている。再処理によって創り出される核燃料により、日本は2050年代になっても原子力発電を稼働させ続けることが可能になる計算だ。


しかしこの矛盾は、日本政府の『原子力発電の段階的廃止』という目標が、ほとんど無意味なお題目に過ぎないことを証明するもので、日本が、野田政権の時、今原発をゼロにすると閣議決定したときに、アメリカから文句を言われ引っ込めた。
プルトニウムだけを持ってしまうことが、原爆製造につながることになりかねず、核散防止の建前上、再利用としての高速増殖炉と、プルサーマル発電は続けろとアメリカは指示する。その後ろでアメリカ政府を動かしているのが、ウラン鉱山を専有しているロスチャイルド一族である。

六ヶ所村再処理工場は、完成が15年も遅れている上、資金繰りについては全く行き詰った状況にあるが、政策に対する強い影響力だけは衰えていない。この再処理工場には、すでに2兆2000億円もの巨額の資金がつぎ込まれているが、かつては貧寒とした農漁村であった六ヶ所村の古川健次村長は、補助金が無ければこの村はやっていけないと語気を強める。 村は雇用についても歳入についても、再処理施設への依存割合を高め続けて来た完全な原子力村である。
公的には核兵器を持たないことを表明している日本は、非核国家の中で最大量の分離プルトニウムを抱え込んでいる。その日本がもし、原子力発電の廃止にも関わらず使用済み核燃料の再処理を続ければ、世界中の核開発能力のある国々に誤ったメッセージを送ることになると、アメリカは主張している。日本政府はこうした不安を払しょくするため、2040年までの原子力発電所の廃止は、義務ではなく目標であるといち早く表明したが、国際的圧力によって、技術的には可能な日本の脱原発も着地点の見えない状況になっている。

日本がもし原子力発電という手段を放棄してしまえば、日立製作所とゼネラルエレクトリック、そして東芝とウェイティングハウスとの提携により支えられるアメリカの原子力産業が、その技術的な協力者を失ってしまう事で、原子力核技術の優位性がアメリカにとっては、中国やロシアのそれに並び追い越される懸念材料として存在するようだ。
しかしそんなことよりも100年や200年では片づくはずのない、危険な高放射性廃棄物やプルトニウムをこれ以上『作らないようにする事』の方が、はるかに緊急性の高い問題であり、しかも、六ヶ所村再処理工場は、動き出せば高濃度の放射性廃棄物を毎日海に捨て続けることになるとは小出教授の弁である。(小出裕章氏著『原発のウソ』)。
さらに原子力発電を続ければ、核廃棄物の量が増え続けることになり、これに福島第一原発の事故が生み続けている高濃度汚染水、除染後の土などの低レベル放射性廃棄物まで加えれば、この国の汚染はいったいどれ程のものになってしまうのか、空恐ろしい気分になる。
福島第一原発の現状

小出教授はさらに続ける。「政府や東京電力は安全だと言っています。しかし、現場作業員は信じていない。大きな危険があります。私が個人的に心配なのは第4号機です。建屋は地震によって大破しました。4階の燃料冷却プールには約1300本の使用済み燃料棒があります。その上の階には新品の燃料棒が貯蔵され、重機がたくさんあります。すべてが、非常にきわめて深刻な状態です。大地震が再び起こったら、建屋は崩れ落ちるかもしれません。そうなれば、新たに連鎖反応が起こる可能性が非常に高いです。つまり、外気にさらされた状態で炉心融溶が起これば、今までの私たちの知識からすれば、日本の終わりだ。その場合、放射線は死に至るほど危険であり、敷地内での作業は一切できない。その結果、第1号機、第2号機、第3号機、第5号機、第6号機も制御できなくなるであろう。ハルマゲドンだ。「一番心配なのは、破壊された原発で働ける専門技術者が、もうすぐいなくなってしまうことです。大半の技術者は、被爆量が被爆限度量に達しているからです。」まだ被爆していない専門教育を受けた労働者がいなければ、この大惨事を制御することは不可能だ。仮に今後40年間、専門教育を受けた技術者や専門家を十分に確保できたとしても、問題が一つ残る。日本ばかりでなく、世界も変えるかもしれないような問題が発生する可能性は消えてない。」

現在原発の最前線で働いているのは下請けのまた下請けの日雇い労働者で、原発保守管理のもと過去30年のあいだに福島も含めて、点検整備や事故処理で700~1000人以上が被爆によって命を落としていることやこれら特攻隊のこともまともに報道されていない。これらの中にはホームレスや貧困層に的を絞って日当2万5千円以上(と言っても多くは中間業者にピンはねされる)で40代から60代ぐらいまでの作業員を募集している。筆者も横浜市の瀬谷区の路上で募集チラシを見たことがある。多いのは西の釜ヶ崎、東の山谷、横浜の寿町といったところか。とにかく全国から募集しているのだ。

いま、数十万人の原発難民が、美しい故郷を破壊されて帰る場所を失い、半径280kmに住む2500万人以上の頭上に放射性物質が降りた。国際社会に対するメンツを失うのを恐れた政府は、放射能の基準を国際標準の何倍にも緩め、それを持って大地も空気も水も食品も「問題なし」と言い切ってきた。国家が知っていて言わないことを、知っていて尋ねないマスメディア。新聞を眺める限りでは、国家が知られたくないこと、伝えたくないことをほじくっている記事がほんの僅かで、国家の言うままを国家の指定した順序で書いているだけの記事が大半を占めている現状では、国民は疑心暗鬼に陥るしかない。既に産地偽装の食品が各地のスーパーに出回っているようだ。

今回のようなクラスの大地震がほかの地域の原発に襲ったら、津波の前に原子炉核納容器以外の配管は、その脆弱さゆえにズタズタになる運命にあり、第二の福島が震源地に近いところに出現するだろう。原発再稼働どころではない。広島や長崎に落とされた原爆のように、日本は世代に渡る後遺症の大きさに直面するであろう。事故現場から20km以内の範囲は、居住不可能であると考えられる。そこは、国家的犠牲を背負った土地だと言える。未来永劫日本は原爆を背負って生きていく呪われた国なのか?今や我が国は歴史的に非常に重大な岐路に立たされている。
日本は二つの核開発プログラムを並存させている。公にされたプログラムは、無限のエネルギーを国家に供給するための核開発だ。しかし、そこには隠された計画が含まれており、それは、日本が原料として十分な核物質を蓄え、極短期間で主要核保有国に成り得る技術力を醸成すること、つまり宣告されることなき核兵器製造プログラムがある。巷では原発がプルトニウムを製造して、アメリカに輸出していただとか、福島は核燃料製造工場だとかが囁かれているが、国の機密事項であろうからなかなか裏は取れない。
汚染水の垂れ流しが延々と続く福島原発だが、ここに来てようやく政府は東電福島第1原発の敷地周囲の土を凍らせて地下水の流出を防ぐ「凍土方式」に国費を使う方針を固めた。予算は数百億円に上るという。もはや東電任せにはできない段階に入った。