2008年6月25日水曜日

趣味に思うこと




カルチャーブーム全盛の70年代から今日まで、カルチャーセンターでは多くの講座が現れたり消えたりしている。現代は趣味の多様化の時代でもある。

人は自分に興味のあるもの、楽しいもの、日常と違った体験を求めて旅に出たり、うまいものを求めて酒やグルメに走る。その結果日本人の多くがメタボリック症候群に陥り、国の医療制度の危機感から国は盛んに我々に警鐘を鳴らす。
ご多分にもれず私もその仲間に足を踏み入れている。



各地で鎌倉彫を教えているが、20年来続けている生徒もいる中、多くの生徒が出たり入ったりしている。どの趣味でもそうだが一つのことに没頭し道を究めるまでは、それなりのモチベーションや強い意志とそれにともなう努力とよろこびががなければ続くものではない。もちろん生徒同士の交流や付き合いに重きをおいて通ってくる生徒もいる。それはそれで楽しみ方のひとつでもある。
要は自分なりの楽しみ方を見つければよいのである。



私の趣味の一つに釣りがある。30の頃から始め川釣りもやれば海釣りもやってきたが、今は海釣りに落ち着いている。人によっては釣りの対象魚を一つのものしかやらない人もいれば多種類の魚を対象にしている釣り人もいる。

私は後者のほうで、とにかくうまい魚が食いたいのである。四季折々の魚を求めて釣りに出掛けるわけだが、それにともない使用する道具も年々増えていく一方だ。
趣味と道具はきりはなせない。挙句の果てに包丁類はフグ引きを筆頭に7種類になり、魚のさばき方も女房よりうまいと自負している。

フグ釣りをやってからは竿の制作にも余念がなく、かれこれ和竿20本は作ったが最近はほとんど作っていない。東京湾で太刀魚を釣っている時に、観音崎沖で釣れた外道の1キロのトラフグは今でも思い出すが、船頭に言われるまま家でさばいて食べたが、冷や冷やドキドキで味はよく覚えていなかった。翌朝生きていて胸をなでおろした記憶がある。自分でも馬鹿ではないかと思うことがよくある。

そこで一句。 <竿先に糸が垂れ、竿尻には馬鹿がいる>
酔人 創

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